講義一覧
会計検査から見えてくる日本政治の実態(4)「給付金」の教訓
コロナ禍で行われた一人あたり一律10万円の給付は記憶に新しいが、それ以降もさまざまな世帯を対象に、さまざまな給付金が支給された。しかし、給付金の実態を見ていくと、自治体の事務負担やその背景にあるワークフローの煩雑さなど、あまりにも多くの問題が浮上してくる。にもかかわらず、政治の側はロジスティックスを深く考えることなく、その時々の流れのなかで給付金を決定し、現場は常に翻弄されていく。では、行政をどのように変えていけばいいのか。マイナンバー制度や業務のデジタル化などの課題を解説する。(全4話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
会計検査から見えてくる日本政治の実態(3)戦後初となる補正予算の検査
これまで、「補正予算を、いくら、どのように使ったのか」については、非常に見えづらかった。政府答弁でも「溶け込んで、分からない」という説明がよくなされていた。だが、2024年に、戦後初めて「補正予算の会計検査」を行ったところ、見えてきたのは、驚くほど多額の繰越金の存在と、その処理のために行われた民間への「多重委託」の問題であった。しかもその流れは、コロナ禍以降も維持されている。いま、補助金の実態はどうなっているのか。その内実を詳しく解説する。(全4話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
会計検査から見えてくる日本政治の実態(2)病床確保と補助金の現実
コロナ禍において一つの大きな課題となっていたのが、感染者のための病床確保だ。そのための補助金がコロナ患者の受け入れ病院に支給されていたが、はたしてその額や運用は適正だったのか。事後的な分析で明らかになるその実態を解説する。(全4話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
日本の財政をくまなく検査し、その収入と支出を把握する会計検査院。日本のメディア報道などでは、予算の決定や補助金などの政策決定については詳しく報じられるが、それがどのように実際に使われたかは、ほとんど言及がない。だが、「実際の使われ方」を見ていくと、日本の政治の実態が明々白々になってくる。本シリーズでは、そんな会計検査院の検査から見えてくる日本の政治の「真実の姿」を解説する。今回はまず、会計検査院の幅広い検査項目を紹介しつつ、コロナ禍の「予算の使われ方」の驚くべきあり方と、そこから見えてくる課題を分析する。(全4話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)