青島未佳

一般社団法人チーム力開発研究所 理事

プロフィール

一般社団法人チーム力開発研究所 理事
九州大学大学院 人間環境学研究院 学術研究員
KPMGコンサルティング アソシエイトパートナー

慶應義塾大学環境情報学部卒業・早稲田大学社会科学研究科修士課程修了。
日本電信電話㈱に入社。
その後、アクセンチュア㈱、デロイト トーマツ コンサルティング㈱、㈱産学連携機構九州(九州大学TLO)、障害者福祉施設わごころの立ち上げ等を経て、2019年3月より現職。
人事制度改革、人事業務プロセス改革、コーポレートユニバーシティの立ち上げ支援、グローバル人事戦略など組織・人事領域全般のマネジメントコンサルティングを手掛ける。
九州大学ではチームワーク研究や組織づくりを主軸とした共同研究、コンサルティング、研修・講演などを実施。
主な著書に、『リーダーのための心理的安全性ガイドブック』『高業績チームはここが違う:成果を上げるために必要な三つの要素と五つの仕掛け』(いずれも共著、労務行政)がある。

講義一覧


NGワードを知ってハラスメントがない職場づくりに生かす

ハラスメント防止に向けた風土づくり(5)ハラスメントがない職場作りに向けて

人間は2つの思考システムが普段から働いており、だからこそバイアスが引き起こされているという。そのバイアスから逃れるのは難しいが、見直していくにはどうしたらいいのか。そこで今回は、信念・固定観念が生み出す「関係の4毒素」についての解説を聴きながら、リーダーにとって大切な意識と行動のポイント、また避けるべきNGワード集を学んでいく。(全5話中第5話)


ハラスメント防止のためのセキュアベースリーダーシップ

ハラスメント防止に向けた風土づくり(4)ハラスメントを予防するリーダーシップ行動

ハラスメントを予防するリーダーシップ行動として、「セキュアベースリーダーシップ」について学んでいく今回。セキュアベースとは日本語で「安全基地」と訳される概念のことだが、心理的安全性と非常に近い概念であるため、セキュアベースでないリーダーの特徴を参考にすれば、改善すべき点が見えてくる。リーダーは自分が部下に与えている影響に気づいているか。また、自分の感情をコントロールできるか。大事になるのは、人間誰もが陥りやすいバイアスを知識として認識しておくことである。(全5話中第4話)


現場の本音でわかるハラスメントの実態とリーダーの行動

ハラスメント防止に向けた風土づくり(3)心理的安全性の欠如で起こった事例

ハラスメントの具体的な事例を見ると、周囲が声をかけたり話を聞いたりしていれば解決したかもれないと思うケースが多い。当事者の周辺が意見をしたり、注意を促したりできない職場は、心理的安全性が欠けているといえるのではないだろうか。今回は心理的安全性の欠如で起こった二つの異なる事例を参考に、ハラスメントの防止に向け、ハラスメントを引き起こす人間の行動や心理について考えていく。(全5話中第3話)


ハラスメントを助長する全体主義、無関心、属人思考、圧力…

ハラスメント防止に向けた風土づくり(2)ハラスメントと心理的安全性の関係性

ハラスメントを助長している組織風土には、全体主義、無関心風土、属人思考風土、圧力的雰囲気があり、これらの根底にあるのは「心理的安全性の欠如」だと青島氏は語る。心理的安全性はコミュニケーションの基盤となるものだが、では「心理的安全性が高いチーム」と「心理的安全性がないチーム」ではどのような違いがあるのか。今回は、ハラスメントを助長している組織風土として、全体主義の弊害についてハンナ・アーレントの『エルサレムのアイヒマン』を例に解説しながら、ハラスメントと心理的安全性の関係性を掘り下げていく。(全5話中第2話)


増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴

ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要

職場におけるハラスメントが社会課題になって久しい。「ハラスメントとは、相手に身体的、精神的、性的に害をもたらす嫌がらせやいじめ」のことを指すが、その種類はパワハラ、セクハラだけでなく、マタハラ、パタハラ、ケアハラなど増えている。中でも近年、最も問題になっているのはやはりパワハラである。そこにはどのような背景があるのか。また、2020年6月に新しく「パワハラ防止法」が施行されたが、防止する方策はあるのか。第1話ではハラスメントの種類と定義、そしてハラスメントに対する企業のあり方について考える。(全5話中第1話)


リーダーも完璧ではない、メンバーとの相互作用が大事

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(7)セキュアベースリーダーシップ〈下〉

発達心理学から生まれたセキュアベースリーダーシップから企業が学ぶことは多い。特に「人として受け入れる」ことと「冷静でいる」ことの2点は欠かせない。人として向き合うために、リーダーは固定観念を見直すなどの工夫が必要だ。そして、リーダーもまた心理的安全を確立することがもっとも重要な基盤となる。(全7話中第7話)


セキュアベースリーダーシップ、安心感と挑戦の両輪が重要

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(6)セキュアベースリーダーシップ〈上〉

「チームの7割はリーダーが決める」といわれるほど、チームにおけるリーダーの存在は重要である。多様なリーダーシップ論がある中、心理的安全性を高めるには「セキュアベースリーダーシップ」が役に立つ。これは「思いやり」と「挑ませる」を両立する、バランスの問われるリーダーの在り方である。(全7話中第6話)


心理的に安全なチームをつくるための「4つのポイント」

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(5)心理的に安全なチームづくりのコツ

心理的に安全なチームづくりについて、心理学的側面から見た「4つのポイント」とともに、高業績チームの調査から得られた実践のためのコツとして6点ほど取り上げる今回の講義。中でもコロナ禍でより重要性が高まったのが「メンバー同士のインフォーマルな場をつくる」ということだ。心理的安全性はリーダーのきめ細かな配慮の上に成り立つといえるだろう。(全7話中第5話)


心理的安全性を阻む「集団主義」と「権威勾配」

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(4)日本の特性と心理的安全性の誤解

心理的安全性がいかに大切な概念でも、日本の文化の中で本当に根づくのかという問題がある。日本では「集団主義」と「権威勾配」に支配されるあまり、その自覚すら失っているからだ。また、心理的安全性という言葉が流行しているがゆえに招いているいくつかの誤解も、この概念を必要な場所から遠ざけていることは否めない。(全7話中第4話)


心理的安全性の阻害要因「5つの対人不安」とは

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(3)心理的安全性と対人不安の関係

「率直な意見を」と促されても気を許せないのが日本の企業風土。「空気が読めない」「立場をわきまえろ」と言われてしまうことへの不安や、自分は無知であるという意識から発言を控えることもある。だが、そんな対人不安こそ、重大な事故や事件を招いてしまいかねない。今回は、心理的安全性を阻害する「5つの不安」とそれによって事故につながった実例を取り上げながら、心理的安全性と対人不安の関係について考えていく。(全7話中第3話)


Googleが発見した「心理的安全性」とは何か

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(2)心理的安全性とは何か

日本に心理的安全性という概念が導入されるきっかけとなったのは、Googleが「生産性の高いチームの条件は心理的安全性だ」と発表したことである。それは2016年に行った社内調査によるものだが、その時「成功し続けるチームに必要な条件」を求めてさまざまな仮説を検証し、その結果、心理的安全性という概念にたどり着いたのだ。(全7話中第2話)


なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由

「心理的安全性」は近年もっとも注目されるビジネスバズワードの一つともいわれている。その背景には、コロナ禍におけるリモートワークの増大、社会全体が未来予測の難しい「VUCAの時代」に入ったことがある。職場環境が多様になるにつれ、構成員の心理的安全性はチームのパフォーマンスを最大化する決め手と考えられているのだ。(全7話中第1話)