山本博文

元東京大学史料編纂所教授

プロフィール

1957年岡山県津山市生まれ。
1980年東京大学文学部国史学科卒業。
1982年東京大学大学院修士課程修了。東京大学史料編纂所助手。
2001年東京大学史料編纂所教授。専門は日本近世史。文学博士。
2020年3月 逝去(享年63)

1992年、『江戸お留守居役の日記』(読売新聞社)により第40回日本エッセイストクラブ賞受賞。

主な著書に
『「忠臣蔵」の決算書』(新潮社)、
『歴史をつかむ技法』(新潮社)、
『格差と序列の日本史』(新潮社)、
『天皇125代と日本の歴史』(光文社)、
『歴史の勉強法』(PHP研究所)、
『流れをつかむ日本史』(KADOKAWA)、
『教科書には書かれていない江戸時代』(東京書籍)などがある。

全巻監修した『角川まんが学習シリーズ日本の歴史』全15巻(KADOKAWA)は、累計360万部を越えるベストセラーになる。

NHKeテレ「智恵泉」、NHK「ラジオ深夜便」などテレビ・ラジオにも数多く出演。

講義一覧


大宝律令が元号を日本の社会に定着させた

元号とはなにか(1)元号の始まり

2019年5月1日、新しい元号がスタートする。新元号の公表時期はおよそ1カ月前と発表されている。この機に先んじて、東京大学史料編纂所教授の山本博文氏に「元号とはなにか」を集中講義していただいた。第1回の今回は、元号の始まりと日本古代の元号についてお話しいただく。(全5話中第1話)


天平時代の四文字元号から平安時代の「元号らしい元号」へ

元号とはなにか(2)奈良・平安時代の元号

平成から次の元号への改元を前に、「元号」への注目が高まっている。シリーズの第2話では、中国から導入した元号の風習が日本流に定着していく奈良時代から平安時代にかけての元号事情を追う。(全5話第2話)


天皇家や朝廷の衰微が元号制定に大きな影響を与えた

元号とはなにか(3)鎌倉・室町・戦国時代の元号

新しい元号への注目が集まる中、歴史的遺産と呼べる元号本来の意味合いや変遷について、日本人は案外知ることが少ない。平安貴族の定めた元号の風習は、武家支配の世の中をどのように生き延びたのか。シリーズ第3話では、鎌倉、室町時代など中世の元号事情を追う。(全5話第3話)


日本の元号に最も多く使われた漢字は?

元号とはなにか(4)江戸時代と近現代の元号

1400年におよぶ元号の歴史は、近代に入り「一世一元」へと転換を果たす。天皇一人につき一つの元号とするこの制度は、明治天皇以来まだ150年の歴史しか持たないのである。長い歴史の中、元号にはどのような変化があったのか。シリーズ第4話では、江戸時代と近現代の元号史を確認し、元号の歴史を多角的に振り返る。(全5話第4話)


元号を使う国は日本だけ…その意義と制定時の6つの留意点

元号とはなにか(5)元号の本質と将来の展望

かつて中国の制度を取り入れて始まったのが日本の元号だが、今や元号を使用する国は世界中で日本だけとなっている。第二次世界大戦後、連合国の占領時代には元号廃止論を唱える動きもあった。シリーズ最終話では、元号の本質を改めて確認しつつ、元号の将来が展望される。(全5話第5話)


大人が歴史を学ぶために参考になる5冊

私のおすすめ本~歴史を学びたい方へ~

山本博文氏の専門は日本近世史。1992年に『江戸お留守居役の日記』で第40回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞し、NHK「100分de名著」では新渡戸稲造の『武士道』を解説された。多くの著書の中から、今回は歴史を学びたいという人のためにいろいろな角度から5冊をご紹介いただく。