松下功

元東京藝術大学副学長/元一般社団法人 日本作曲家協議会会長

プロフィール

<略歴>
東京芸術大学、及び同大学院にて作曲を南弘明、黛敏郎の各氏に師事。
1977年、日本音楽コンクール作曲部門管弦楽の部入賞。
1979年、ドイツ政府学術交流会(DAAD)給費留学生としてベルリン芸術大学にて尹伊桑氏に師事し、以後1986年までにベルリンに滞在し創作活動を行う。「ダルムシュタット現代音楽講習会」、「ヨーロッパ音楽年祭’85」、「ベルリン・ホリゾンテ音楽祭1985」、「ミュージック・フロム・ジャパンin New York」等多くの音楽祭で作品が演奏されている。
1985年ドイツ・メンヒェングラードバッハ市国際作曲コンクール第1位。
1986年、第7回入野賞受賞(ピアノとオーケストラのための「時の糸Ⅱ」)。
1988年、サンフランシスコにおける「日本現代音楽祭」に参加し、同時にUCバークレー大学にて講演。
1994年、和太鼓と八重奏のための「飛天遊」が林英哲とベルリンフィル・シャルーン・アンサンブルにより初演され好評を博す(ベルリン芸術祭)。同曲は1996年、和太鼓協奏曲「飛天遊」として新星日本交響楽団により欧州各地で演奏され絶賛される。
同年、狂言(和泉宗家)とオペラを融合させた狂言オペラ「夏の夜の夢」「孑孑(ぼうふり)」を発表。同年10月、北京において「松下功管弦楽作品演奏会」が開催され好評を博す。同時に北京中央音楽院、北京中国音楽学院において講演。
1998年、長野冬季オリンピック公式文化プログラムとしてオペラ「信濃の国・善光寺物語」を作曲、長野と東京で初演され好評を博す。また、オリンピック開閉会式選手入場の音楽「信州民謡パラフレーズ」を作曲。
2000年5月、文京区民オーケストラ・ドイツ公演において、ベートーヴェン「第九交響曲」自作「津軽三味線協奏曲」を指揮して、高い評価を得る。同年6月、ベルリンフィル・サマーコンサート2000で和太鼓協奏曲「飛天遊」がケント。ナガノの指揮で演奏され、25,000人の聴衆から絶賛される。
同年8月、「アジア音楽週間 2000 in 横浜」実行委員長、「ながの音楽祭2000」音楽監督として、二つの音楽祭を成功に導く。
同年10月聲明オラトリオ「天竺憧憬」を発表。

2018年9月 逝去(享年66)


作曲、指揮、音楽企画等、幅広く活動している。
CD松下功作品集『東風』、『飛天遊』、『夢』がフォンテック社よりリリースされている。
また、多くの作品が音楽之友社、全音楽譜出版社、カワイ出版より出版されている。
映画音楽としては、実相寺昭雄監督の映画「悪徳の栄え」「屋根裏の散歩者」等の音楽を担当。
近年はアジア各地の作曲家との交流を深く、アジア関連の仕事に数多く携わっている。
1990年「アジア音楽祭・東京-仙台〉事務局長兼副実行委員長。新星日本交響楽団「我が隣人たちの音楽」、
1995年「広島アジア大会芸術祭オープニングコンサート」、
1993年以来、旧東京音楽学校奏楽堂主催「アジアの伝統/アジアの現代」等の企画・構成・司会を担当(現在に至る)。
1999年3月、能(野村四郎)と弦楽四重奏のための「藤戸」を初演。
同年3月、韓国ソウル大学、檀国大学にて講演。
同年4月、アメリカ・イリノイ大学にて公開講座。
同年10月、文化庁主催「アジアアートフェスティバル」企画協力し、和太鼓協奏曲「飛天遊」が演奏され、皇太子ご夫妻より高い評価を受ける。
2000年5月、文京区民オーケストラ区民オーケストラ・ドイツ公演で、自作の「津軽三味線協奏曲」とベートーヴェンの「交響曲第九番」の指揮を行い、各誌に絶賛の評を得る。
和太鼓協奏曲「飛天遊」が2000年6月25日にケント・ナガノ指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団により演奏される。
2000年には、「アジア音楽祭2000 in 横浜(Asian Music Week-AMW)」実行委員長、「ながの音楽祭(Nagano Music Festival)」音楽監督として2つの音楽祭を成功に導いた。


・アジア作曲家連盟(Asian Composers League-ACL)会長。(1999年より2004年)
・アジア作曲家連盟日本代表(1988年より現在に至る)
・(社)日本作曲家協議会(Japan Federation of Composers-JFC) (1976年より会員、1990年より理事、1997年~2006年、2008年~2012年まで 副会長兼国際部長)
・東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校非常勤講師(1987年~1989年)
・東京芸術大学音楽学部非常勤講師(1987年~2003年)
・尚美学園短期大学(1991年より助教授)
・尚美学園大学(Shobi University)教授(2000年~2003年)
・東京藝術大学演奏藝術センター助教授(2003年~2006年)
・JASRAC(日本音楽著作権協会)会員(1988年より現在に至る)
・日本現代作品CD刊行委員会委員(1996年より現在に至る)
・アンサンブル東風・音響・絵画・ベルリン代表(1983年~1986年)
・アンサンブル東風(Ensemble Kochi)代表(1987年より現在に至る)
・カメラータ・ナガノ音楽監督(1992年より現在に至る)
・文京区民オーケストラ指揮者(1993年より現在に至る)
・きままに音楽会代表 (1998年~2006年)
・東京藝術大学演奏藝術センター教授(2006年より現在に至る)
・一般社団法人 日本作曲家協議会(Japan Federation of Composers-JFC) (2012年~会長兼国際部長)
・2014年4月より、東京藝術大学副学長
・アジア作曲家連盟(Asian Composers League)会長 (2014~)
・2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会「文化・教育専門委員会」委員

講義一覧


東京藝術大学のAIを活用した「新しい伝統の創造」

「舞・飛天遊」―東京藝術大学COIのチャレンジ

東京藝術大学は、文部科学省と科学技術振興機構が開始した「革新的イノベーション創出プログラム(COI)」の拠点として、芸術と科学技術の異分野融合など、さまざまな試みに着手している。今回は、AIを活用して新たな「感動」を創造する試みについて、東京藝術大学副学長の松下功氏にお話を伺った。