飯田哲也

特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所 所長

プロフィール

1959年、山口県生まれ。京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻修了。東京大学先端科学技術研究センター博士課程単位取得満期退学。

原子力産業や原子力安全規制などに従事後、「原子力ムラ」を脱出して北欧での研究活動や非営利活動を経てISEPを設立し現職。自然エネルギー政策では国内外で第一人者として知られ、先進的かつ現実的な政策提言と積極的な活動や発言により、日本政府や東京都など地方自治体のエネルギー政策に大きな影響力を与えている。

国際的にも豊富なネットワークを持ち、21世紀のための自然エネルギー政策ネットワーク(REN21)理事、世界バイオエネルギー協会理事、世界風力エネルギー協会理事なども務める。

また日本を代表する社会イノベータとして知られ、自然エネルギーの市民出資やグリーン電力のスキームなど、研究と実践と創造を手がけた。政権交代後に、中期目標達成タスクフォース委員、および行政刷新会議の事業仕分け人、環境省中長期ロードマップ委員、規制改革会議グリーンイノベーション分科会委員、環境未来都市委員などを歴任。

3.11後にいち早く「戦略的エネルギーシフト」を提言して公論をリードしてきた。

福島第一原子力発電所事故発生以降は、経済産業省資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会基本問題委員会委員(~2013年)や、内閣官房原子力事故再発防止顧問会議委員(~2012年)、大阪府、大阪市特別顧問(~2012年)など、政府や地方自治体の委員を歴任した。

また孫正義氏に付託されて、「自然エネルギー財団」設立の中心を担い、同財団の業務執行理事も務めた。

2014年より一般社団法人 全国ご当地エネルギー協会 事務総長をつとめ、地域からのエネルギーシフトを進めるために全国を奔走中。

主著に『エネルギー進化論』)ちくま新書、『エネルギー政策のイノベーション』(学芸出版社)、北欧のエネルギーデモクラシー』、共著に『「原子力ムラ」を超えて~ポスト福島のエネルギー政策』(NHK出版)、『原発社会からの離脱―自然エネルギーと共同体自治にむけて』 (講談社現代新書)、『今こそ、エネルギーシフト』(岩波ブックレット)、訳書に『エネルギーと私たちの社会』など多数。

講義一覧


世界の発電トレンドは「自然エネルギー100%」

加速する自然エネルギーの拡大(1)世界的構造変化の背景

エネルギー分野において世界的な構造変化が起こっている今、私たち日本の消費者は、新エネルギー時代にどう向かっていくべきなのか? 認定NPO法人 環境エネルギー政策研究所所長・飯田哲也氏が、世界中で急速に普及しつつある自然エネルギーの実態とその背景について解説する。(全2話中第1話目)


デンマークは30年かけて日本型の発電から分散型発電へ

加速する自然エネルギーの拡大(2)地産地所有と地域創生

エネルギー分野でのグローバルな構造変化を先導しているのは、デンマークをはじめとする北欧諸国だという。デンマークが行ってきた取り組みを「地産地所有」と呼んで、自然エネルギーの普及とともに重要なことだと語る特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所所長・飯田哲也氏。エネルギーシフトに伴う世界の動きと地域創生の可能性について解説する。(全2話中第2話目)